ねずみくんの冒険
2022/粘土、油彩、アクリル塗料、ドローイング、メモ、小学生の頃遊んでたものと描いていたもの、陶器、CD、音声
exhibition:グループ展 「踏み倒すためのアフターケア」/3331 Arts Chiyoda アキバタマビ21
ねずみくんになって、彼らをたすけることが僕にはできるのか。
小学校の頃から、小さくて愛らしいねずみに親近感があり、好きな動物だった。
ねずみを主人公にした物語をよくつくっていた。兄や空想の世界の住人とたくさんの冒険に出かけていた。登場する茶色いねずみくんは、ボク自身だった。
アルジャーノンというハツカネズミは、チャーリーという自閉症の青年と共に、脳の知能指数をあげる実験台になり、管理されてみんなに消費された。
僕はアルジャーノンのようなネズミ達をたすけるため、今一度ねずみくんになって、同じ視点に立ち冒険に出る。
たすけることを試みるねずみくんのボクを、みんなはジオラマを見るように、遠くから何も言わずに眺めている。そんな僕もみんなを遠くからチューチュー鳴きながら眺めるだろう。
ねずみくんになって、彼らにたすけられていたのは僕かもしれない。